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仲代達矢という人


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映画「影武者」鑑賞&仲代達矢講演会に行きました。


「影武者」は黒澤明監督がカンヌ映画祭で
1980年パルムドールを受賞した作品。
実は初めてスクリーンで観ましたが
映像美、間の取り方、構図、役者達の演技・・・
全てが怖いくらい美しく
こんなにも空気感を映像にできる
黒澤監督の偉大さに改めて感服しました。
http://www.mojigumi.com/revue/rev_mv-kagemusya/
(こちらの方の記事がわかりやすいかと・・)


たまたま隣にすわっていた外人さんが
黒澤映画を観て日本に興味を持ち
日本に移住したというから驚きでしたが
それくらい人を惹きつける作品。
大きなスクリーンで観るチャンスは少ないと思いますが
もし機会があったらぜひおすすめです!


映画鑑賞後、講演会では仲代さんの戦争体験、
黒澤映画や無名塾のことなど自然体でお話くださり
81歳、これからの仲代さんが本当に楽しみと
感じさせてくださいました。


中学1年の多感な時、敗戦を体験され
「鬼畜米英! 欧米は敵!」と言っていた大人達が
終戦後たった一日で豹変した・・・
世の中は親米派となり
「ギブミーチョコレート」と手のひらを返す様子を見て
「そんな簡単なものだったのか?」と
人間不信に陥られたそうです。
そして世の中への疑問・不信を
芝居を通して伝えていらした・・・。


いくつか印象に残るお話をピックアップしますね。


 今の映画・演劇界はとても心配
 企業はあまりに効率主義・経済至上主義で
 面白いもの・わかりやすいもの安易なもの
 売れるものしか作ろうとしない
 もっと時間や予算をかけ内容を深め
 作品を丁寧に作るべきでは・・・


 舞台に立つ者は
 ちゃんと天井桟敷の人にも声が届くよう
 発声しなければいけない
 届かないからといってワイヤレスマイクを
 付けることはいかがなものか・・・

 

  最近、世の中がきな臭い
  抑止力などと言っているが
  いつの時代もそれは戦争へつながる道
  戦争は一度開戦すると
  やめることはとても難しい
  今まではあまり言ってこなかったが
  戦争体験者の言葉として発言しても良いのではと
  遺言と思って聞いてほしい・・・

 

静かに、でも力強く語られました。
丁寧に真摯に語られる言葉に会場は
数百人のスタンディングオベーションに包まれ
皆同じように思っているんだ・・と
少し日本の未来に希望を感じました。


平和とはとてつもない忍耐」
という言葉がお好きだそうです。
日本の将来を危惧され
遺言のごとく語られる仲代さん。


その心からのおもいを受け止め受け継ぎ
どういう世の中を作っていくのか・・・
戦争を知らない私たちのこれからの生き方に
問われているように思います。
 
 
仲代達矢さんの新著「未完」
戦争体験からお芝居や映画撮影裏話
無名塾や奥様とのことなど率直に語られていて
読み応えのある素晴らしい本です。




 
 
 

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