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無名塾

 

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「バリモア」の公演があり
あの無名塾へ行って来ました。


無名塾は世田谷の閑静な住宅街に
仲代達矢さん・宮崎恭子さんご夫妻が
役者を育てる私塾としてご自宅に建てられたもの。
いつか訪ねてみたいと思ってましたが
ようやくその日がやってきました。


あいにくの小雨模様の中
急な坂を上がってゆきます。
周りには一般の住宅が静かに並び
ふと、美しいレンガの一画が見えてきます。
息をのむ美しい建物・・・ここがあの「無名塾」


以前何かで読みましたが、
レンガなど全てイギリスから運ばれたものとか・・。
お二人のこだわりがあちらこちらに感じられます。
1994年に建てられたそうですのでもう20年・・
建物はとても良い感じにエイジングされ
緑やご近所の住宅とも解け合い
重厚感を増していました。
ここで多くの若者が泣いて笑って
役者になることを夢見ていたのでしょう。

 
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お芝居は昨年の再演です。
ドリュー・バリモアの祖父ジョン・バリモアの
晩年を描いた一人芝居。
前回観た時のあまりの迫力に感激し
再度観てきました!


今回は1日50名限定の観客なので
手を伸ばせば届いてしまうような距離感。
正直、こんなにも役者さんを
近くで観てしまって良いのだろうか・・・
毛穴まで見えるかと思えるくらいの(?)
至近距離でドキドキ!


ちょっと体調が完璧ではなかったご様子で
ご本人としては不本意だったかもしれません。
ですが技術と情熱で補われ、
ご自身と闘う姿を包み隠さず演じていらっしゃる姿は
とても好感が持てました。


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          終演後の舞台です



82歳・・・まだまだ尽きることのないその役者魂。
パンフレットには再演にあたり思いを語られています。


 「八十歳を超えての「ひとり芝居」は
 確かにキツイものがあって、
 終演後の疲労感も半端なものじゃなかったが
 時にはその疲労感がひどく心地よく思えたことだ。
 
 (中略)
 
 私もそろそろ人生の店仕舞いを
 しなければならない歳になった。
 若い頃には体力に任せて
 あちこちにやり散らかしたものを、
 今はどう片づけていいものやら
 悩む時がしばしばある。
 
 そんな中で出逢えたこの作品は、
 散らかった店先をきちんと整理してくれ、
 人生というものの芳醇な香りと、
 きわめて凝縮した生きざまを
 私に与えてくれている。
 
 ただ、ただ、それに感謝したいと思う。」


おそらく仲代さんが並々ならぬ努力と
心をこめて真摯に生きてこられたからこそ
この人生の高見に到達されているように
私には思えるのです。


私もいつの日かこの高見へと昇ることができるよう
日々努力を重ねよう・・・
自分の子供?くらいの若い塾生に見送られながら
雨の無名坂を後にしました。

 
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       このお宅の前には急坂があり
 早朝から塾生がランニングしたことから「無名坂」と
          名付けられたのです

 
 










 

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