映画

アナザーラウンド



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デンマーク映画「アナザーラウンド」
 
 
007でも異才を放ったマッツ・ミケルセンが教師役で主演
どんな映画かしらと楽しみにしてましたが
期待を全く裏切らない素晴らしい人間賛歌です。
 
 
高校の教師4人が日々の閉塞感から抜け出そうと
お酒を摂取してアルコール血中濃度0.05%の状態に
保つことで人生を好転させるというプランを立て実行します。
 
 
お酒の力を借りたことで4人の生活は活気づき
面白い授業や大胆な発想ができたり
普段生徒達から距離を置かれていた関係が
生徒の気持ちに寄り添い、支持されるようになります。
でも、そんな夢心地の生活は長くは続かない。
お酒というものは歯止めがなくなります。
やがて現実が重くのしかかっきて・・。
 
 
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マッツ・ミケルセンはダメな夫&教師役を
見事に演じていて、ある意味親近感が湧くというか
男性ってこーゆー感じよねぇ〜と納得させられたり(笑)
ダンスシーンもあるのですが驚くほど素晴らしい!
俳優の前はプロのダンサーだったとか・・納得です。
色々あるけれどそれが人生、生きたいように生きよう!
おじさん達から勇気をいっぱいもらいました。

 
観客も男性の方が3〜4割ほどいらしてて
幅広い方々に楽しんでいただける良作と思います。
  
 
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 ボートのシーンも印象的。スェーデン美しい国です。
 



 
 

 
 

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ココ・シャネル 〜時代と闘った女


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映画「ココ・シャネル〜時代と闘った女」
今までシャネルを取り上げた作品は色々ありましたが
ドキュメンタリーは初めてで興味津々でした。
 
 
ドキュメンタリーはその人物をある意味裸にします。
強烈な個性を持つシャネルは不遇の少女時代の中
ファッションと出会い、帽子制作・洋服・香水など
次々と事業を拡大しますが敵も多く作ります。
戦士のように生きる率直で熱情に溢れるココ。
これほどまでに強い女性が男性社会の当時
存在していたことに驚かされました。
 
 
内容が繊細で琴線に触れる部分がある中
残念だったのは55分という映画の短さ。
字幕を追うことも難しいテンポで進み
正直疲れました・・。
同じ映画で良いのでスピードを少し遅くして
再上映してほしいです。
 
 
シャネルが今も多くの人に愛されるわけ・・
それは自分に正直で、唯一無二であり続ける情熱を
絶やすことなく最後まで生き抜いたからでは・・
偉大な人は強くたくましく美しい!

 
是非ご覧ください。
ココシャネル〜時代と闘った女
 
 
  
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    COCOのフレグランスはバラの香りで
  優しくエレガント。リネンなどにも良いそうですよ

 
 
 
 
 
 
 
 


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ファーザー

 
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映画「ファーザー」。
父親役はアンソニー・ホプキンス
娘役にオリビア・コールマン
この二人は本年度アカデミー賞主演男優賞・女優賞を
受賞しています。ワクワクして観に行きましたが
その期待を全く裏切りませんでした。
 
 
イギリス・ロンドンで一人暮らす老いた父は
認知力が衰え、過去の記憶と現実が交錯します。
ヘルパーや娘の力を借りながらも、その症状は
日々悪化していき娘は施設に入れようとしますが・・
 

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  娘やヘルパーの女性の力を借りますが限界が
 
 
幻想なのか現実なのか
認知症の父親の立場から作られている作品は
「認知症ってこういうことだったのか・・」と
とてもリアルに教えてくれます。
これは是非多くの人に観ていただきたい。
経験したことのない「認知症の思考」を
とてもリアルに見せてくれています。
 
 
ホプキンスの演技はもう圧巻で主演男優賞も納得!
彼はインタビューでこう語っています。
「人が私のことを何と言おうと何と思おうと
私は私であり私は私のすることをする。

私は何も期待せず、全てを受け入れる。
そうすると人生がとても楽になるのです。」
 

そしてもう一つ特筆すべきは主人公のホプキンスが
住んでいるロンドンの自宅のインテリア。
これが本当に素晴らしい。
センスが良く、なんて素敵なんだろう〜と
うっとりと観てました。
ただここにも仕掛けがあるのですが・・。
 
 

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 ネオクラシックと言うのでしょうか素敵なインテリア!
 


 

一種のミステリー、一種の家族愛。
久しぶりに映画の持つすべての要素を堪能した
作品でした。ぜひご覧ください!

 
 
 
 
 
 
 
 


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アーニャは、きっと来る


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原題 「Waiting for Anya」

第二次世界大戦下、羊飼いの少年ジョーと
彼が関わることとなるドイツ兵との
静かな交流を描いています。
 

美しいピレネー山脈の景色は、雄大でとても美しく、
とはいえ戦時下。命の危険を感じながら
日々を過ごす村の人々の表情は硬い・・・。
そんな中、村人たちは多くのユダヤ人をスペインへ
逃がす計画を立てていきます。
 
 
原作はマイケル・モーパーゴ。
イギリス人で大学卒業後、小学校教師を経て
児童文学を多く書いています。
 
 
フィクションですが、実際に南仏の
村人の計らいで似たようなことはあったそうで
多くのユダヤ人が救われたそうです。


残虐なシーンなどはなく
むしろピレネー山脈の豊かな自然
羊の群れ・雄大な空を飛ぶ鷲に心を奪われます。
だからこそ人間同士の争いが愚かで哀れで悲しい。
 
 
一つ残念なのは登場人物皆が英語を話していること。
これは違うでしょう・・?
違和感を感じたの私だけでしょうか・・。
 
 
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主人公の少年を演じたノア・シュナップは
とてもピュアでこれからが楽しみです。
そして久しぶりにジャン・レノが見れて嬉しかった!
変わらず男らしく演技も素晴らしいです。

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ポルトガル、夏の終わり

 
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「ポルトガル、夏の終わり」原題は「Frankie」
女優フランキーは自分の余命が短いことを知り
家族それぞれに自分なりの別れをします。
問題をそれぞれ抱えている愛しい人たちに
フランキーなりの心遣いをして行く一日です。
 
 
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舞台はポルトガルのシントラという町。
ここが大変美しい・・。 世界遺産だそうで
ポルトガルの青い空・海・森・街並み・空気感・・
独特のタイルも美しい。(行って見たくなりました)
始め、フランキーのファッションがちょっと
強烈でユペールにはナチュラルなシックな感じが
似合うのに・・と思ってましたが
結果としてあのポルトガルの空気感には合ってます。
(さすがスタイリストさん!)
 
 
実は「自分の余命を知った時するべきこと」とは
私の人生のテーマでもあります。
主演のイザベル・ユベールはいつもながら
自然体で美しく、でも感情表現はさすがです。
そろそろ上映が終わってしまうようですが
ご興味のある方はぜひご覧ください。


街全体が世界遺産のシントラ。
詩人バイロンが「この世のエデン」と言ったそう。
ぜひ一度行ってみたいです。

 
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         路面電車もカワイイ♡


 

 
 
 

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海辺の映画館〜キネマの玉手箱

 
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大林宣彦監督の最後の作品
「海辺の映画館〜キネマの玉手箱」
 

3年ほど前ジェーン・バーキンのコンサート
大林監督にお目にかかったことがあります。
付き人さん?一人をお連れになって、この時すでに
ガンを発症されていて随分お痩せになってらした。
でも、目がとても綺麗で優しい眼差し。
思わずご挨拶をしたのですが
にっこりと微笑み返してくださいました。

 
病気の中、若者たちへ伝えたいとNHK番組で
「最後の講義」をされたり
ドキュメンタリーで闘病中の様子も拝見していたので
そんな体調の中、コンサートに来られることは
情熱以外の何ものでもないと思いました。
 
 
遺作となった「海辺の映画館〜キネマの玉手箱
最後にこの映画を撮られた監督の映画愛、人間愛。
全てが形となり愛に溢れた作品となっています。
 
 
3時間という大作。(でもそれほど長く感じさせません)
あの闘病の中、どれほど大変だったかと思うと
胸が熱くなります。そして作品の隅々まで
大林ワールドいっぱいの世界観は、映画愛に溢れ
私たちに「希望」を与えてくれます。

 
 「過去の歴史を変えることはできないが
 映画で未来を平和に変えることはできる」

 
大林監督の命をかけたこのメッセージは
多くの人たちの心を惹きつけ
きっと引き継がれていくことと思います。
 
 
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過去と未来を行き来して龍馬や西郷さん大久保利通も
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         原爆ドーム
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   「海辺の映画館〜キネマの玉手箱」より
 
 
 
大林世代のおじさま方も多く観にいらしてました。
ファン層も幅広いです。どうぞ安らかに。そして
天国でもたくさんの映画を作ってください。
 
 
最後に監督の残された言葉を
心からの敬意を持って掲載します
 
 
 人はありがとうの数だけ賢くなり
 
 ごめんなさいの数だけ美しくなり
 
 さようならの数だけ愛を知る
 
 

 
 

 

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さようならマエストロ・モリコーネ

 
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        エンニオ・モリコーネ氏


私が映画を好きになったのは小学生の頃。
子供時代は映画館へ行くというより
家で見る日曜洋画劇場などで
ローマの休日」や「めぐり逢い」など
とても感激して見てました。
 
 
学生になってから映画館へ行くようになり
ニューシネマパラダイス」は特に印象的。
これは初めて友人と行った洋画でした。
そこは銀座のシネスイッチ銀座

 
確か何気なく軽い気持ちで見に行ったような・・
ところがもう観て号泣・・・
こんなにも映画が素晴らしいなんて・・
友達と二人感激して、ここから本格的な
私の映画人生が始まりました。
この映画は私の生涯の映画ベストテンに入ります。
 
 
ストーリーも素晴らしいですが
音楽が大変美しく、作品に
大きく貢献していると思います。
心を揺さぶり駆り立て、郷愁を感じる
曲の数々・・・ラストシーンは
何度も見てわかっているのに毎回号泣です。
 
 
作曲はイタリアのエンニオ・モリコーネ氏。
彼の曲はどれも心の琴線に触れ
映画の内容に寄りそう大変美しいものです。
7月6日、91歳で旅立たれ
大往生ですがとても悲しい・・・。
 
 
彼の作曲した映画は他にも「マレーナ」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」     
「海の上のピアニスト」「アンタッチャブル」
「鑑定士と顔のない依頼人」など
たくさんあります。ぜひ映画とともに
映画音楽の真髄をお楽しみください。
 
 
ヨーヨーマさんがツイッター
追悼曲を敬意と愛を込めて
捧げていらっしゃいます。
 

イタリア映画の一つの時代を作り
世界中に広めたモリコーネさん。
どうぞ天国でもたくさんの人に
美しい曲を聴かせてあげてください。
素敵な曲を本当にありがとうございました。
 
 
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 ニューシネマパラダイスは私の映画BEST10の一つ

 

イタリアではコンテ首相が
「我々は巨匠の類まれな芸術的才能を惜しみない
感謝の気持ちを併せて永遠に忘れない」と声明を
寄せています。

 

 
 
 

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オレンジと太陽

 
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長い自粛生活が明け、私が最初に選んだ映画は
イギリス映画「オレンジと太陽」
ロードショーではなく2011年の作品です。
今、岩波ホールではコロナ事情のため新作が
中止や延期となり旧作を上映しています。
その第一弾に選ばれた作品がこちらです。
 
 
この映画を観た感想を一言で表すとすれば、
「私は初めてイギリスという国が嫌いになった…
 
 
ブログを見てくださっている方はご存知かと
思いますが、私はイギリスという国が好きで
度々訪れています。美しい庭、美味しいお菓子、
素敵なインテリア、フレンドリーな人々。
BBCのニュースなど見ていても自分の意見を
率直に言う国民の姿は成熟した国と
尊敬もしていました。でも・・・
そんな私のイメージを裏切られるかのような
大変衝撃的な実話映画です。
 
 
主人公のソーシャルワーカーのマーガレットは
ある女性から「私が誰なのか調べて欲しい」
と依頼を受けます。その女性は
4歳の頃施設から大勢の子供達と一緒に
大型船でオーストラリアに送られ、自分が
どこの生まれで本当の母親は誰なのか・・と。
そしてそんな小さな子供達が大勢いると。
はじめは信じられなかったマーガレットですが
調べていくうちに、なんと第二次世界大戦後から
1970年までに13万人という子供達が
親や子供の同意なく何も知らされず国策で
強制移民をさせられていたのです。
 
 
まさか?そんなことあり得ないでしょう・・?
でも、そのまさかは現実でした。
彼らの多くは単なる働き手として扱われ
強制労働、性暴力を受け心と体に深い傷を抱えて
今も生きている・・・。
いったい政府は何をしているのか?
憤りを覚え、調べてみたらこの映画公開直前に
オーストラリア政府とイギリス政府が謝罪を
発表していました。
イギリス政府ゴードン首相の謝罪スピーチ
(当時のオーストラリア首相も
スピーチしたそうですが見つかりませんでした)

 
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   当時船に乗せられて行く子供の写真です

 
彼らが失ったものはあまりにも大きく
筆舌に尽くしがたいものです。
そんな彼ら・彼女らに静かに寄り添い
事実を丹念に根気よく調べ、ついには政府の
「謝罪」へ導いたマーガレット。
原作は「からのゆりかご~大英帝国の迷い子たち
 
 
そしてこの映画の監督は
ケン・ローチの息子ジム・ローチ。
あの親にしてこの子ありと思える
静かで力強いメッセージは観るものの心を
大きく揺さぶり問題提起をしてくれます。

 

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 今もご夫婦で移民の方の肉親探しを続けています
            CHILD MIGRANTS TRUST



こちらの映画上映は終わりましたがDVDなどで
観ることができますので、ご興味のある方は
ぜひご覧いただければと思います。
ちなみに岩波ホールは現在1日3回上映
1回に60名ほどという少ない観客数で
消毒・検温など徹底されていて
広々とした空間で観ることができます。
マスク持参でお出かけくださいね。

 
 
 
 


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男と女 人生最良の日々

 
 
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「男と女」と言えば
「ダバダバダ〜」という曲と
美しいモノクロームの映像がとても印象的。
今回、53年の時を経て同じ監督・キャストで
描かれたその後の「男と女」の物語。
 
 
監督のクロード・ルルーシュ(現82歳)
主演女優のアヌーク・エメ(現87歳)
主演男優ジャン・ルイ・トランティニャン89歳
以前ご紹介した
「トレイン・スポティング2」でさえ
20年ぶりの「その後」のストーリーです。
53年後のオリジナルキャストでの製作は
まさに「奇跡の映画」と
言えるでしょう。
 
 
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        53年前の「男と女」の二人です


年老いて施設に入った元レーシングドライバー。
息子が父親の元交際相手のアンヌを探し
二人を再会させ物語は進みます。
でも、その物語は遠い過去の思い出に
向き合うことに・・・。
 
 
前作の二人の映像と今の二人の映像が
交錯し、老いることの残酷さと
老いることで見える人間としての境地が
描かれ、全てが美しく愛おしくなる・・・。
そこには「新しい愛」が生まれるような
そんな印象を持ちました。
 
 
老いることは試練であり残酷です。
でも形は変わっても
愛は、情熱は永遠であっていい・・・
老齢の二人が静かにそんなことを囁いて
くれているように私には思えました。
 
 
 
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   ルルーシュ監督サイン入りポスターがありました

  
 

観客は大先輩たちがおおよそを占め
私世代は少数派でしたが、高齢の方が
映画館を訪ねこの映画を見ていることは
とても素敵なことと思います。
多くの人に愛と希望を届けていると・・・。
 
 
それにしてもアヌーク・エメの美しさは
笑顔が53年前と変わらずチャーミングで
若い頃の輝きを失っていない・・・
女性のお手本です。

 
 
 
 
 
 



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フィッシャーマンズソング


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映画「フィッシャーマンズソング」。
イギリス最西端コーンウォールの漁師さんたちが
舟歌として合唱をしていたところ
その歌唱に惹きつけられたレコード会社の
男性が、地元の人たちと交流しながら
漁師たちをメジャーデビューさせていくという
サクセスストーリーです。
 
 
 
漁師役の俳優陣が個性があり強烈に魅力的。
海の匂いまで感じるような荒々しく男臭い。
(漁師はほぼおじさん達です)
大人の男性の歌声がこんなに魅力的だったなんて。
彼らの荒々しさと優しさが伝わるハーモニーは
とても心に響き活力と魅力に溢れています。
 
 
 
実際に今でも彼らの合唱団は存在し
コーンウォールのパブで演奏されているそうです。
おじさんの歌声と、村の人たちの
ハートウォーミングな暮らしぶりを
ぜひご覧ください。
そろそろ上映終了のようなのでお早めに!
 


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  村の人たちとの交流もあたたかいものでした
 
 
 
 
 

 


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